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PUBLIC RECORD誹謗中傷投稿の削除2026-10-26 更新· 約13分 閲覧· 作成・監修 サラジムカンパニー対応チーム

掲示板・口コミの誹謗中傷を削除する手順

掲示板の書き込みは、相手が情報流通プラットフォーム対処法の指定事業者かどうかで扱いがまったく変わる。期限のある窓口、フォーム以外を受け付けない窓口、書面しか受け付けない窓口が並んでおり、根拠の立て方も一つではない。ここでは投稿の特定から各サイトの窓口、送信防止措置依頼書、刑法上の成否、発信者情報開示命令と削除仮処分までを順に整理する。

ABSTRACT

削除の成否は、文章の強さではなく特定の精度と窓口の選択で決まる。レス番号まで指定した申出、サイトが指定する書式と提出方法、そして任意の申出が止まったときに裁判手続へ移る判断の三つを、最初に設計しておく必要がある。名誉毀損に当たるかどうかは「社会的評価の低下」があるかで決まり、真実性の抗弁が立つ投稿は削除も損害賠償も通らない。

本文の条文・期限・法定刑は、e-Gov 法令検索、総務省、情報流通プラットフォーム対処法ガイドライン等検討協議会、裁判所ウェブサイト、各サイトの削除依頼ページ、Google のヘルプの記載を、掲載日時点で確認したものである。

01最初に決める三つのこと

着手前に決めるのは三点である。相手が大規模特定電気通信役務提供者の指定を受けているか、申出の根拠を名誉毀損に置くかプライバシーに置くか、任意の申出で動かないときに裁判手続まで進むか。これを決めないまま文章を送ると、形式不備のまま時間だけが過ぎる。

  1. 投稿を一件ずつ記録する。URL、レス番号、投稿日時、全画面のスクリーンショットの四点が最低限。
  2. そのサイトが指定する受付方法を読む。フォーム以外を受け付けない運営もある。
  3. 窓口が整備されていない相手には送信防止措置依頼書を書面で送る。
  4. Google 検索と Google マップは、サイト上の削除とは別に申請する。
  5. 動かない場合に削除仮処分へ進むか、投稿者の特定まで取るかを決める。
  6. 刑事として扱うなら、告訴期間を逆算して証拠の保全を先に終える。
公開される窓口がある

5ちゃんねるの一般の削除要請は、依頼内容がスレッドで公開される仕組みである。書き方によっては削除要請そのものが二次的な拡散になる。公開を避けたい案件は、公開されない経路があるかを先に確かめる。

02投稿を特定して残す

「自分の悪口が書かれている」だけの申出は、対象を特定できないものとして処理されない。爆サイ.com は掲載された情報の欄にレス番号を記入することを求め、「別紙参照」と書かないよう明示する。ホスラブは対象URLの14桁の数字とレス番号を指定し、削除理由はガイドラインから抜き出して記載するよう求めている。

投稿一件につき残すもの

  • スレッドの URL と、問題のレス番号。複数あるときは番号を列挙する。
  • アドレスバーと表示日時を含む、切り取らない全画面のスクリーンショット。
  • 侵害に当たる箇所を赤枠で囲んだ写し。爆サイ.com は丸で囲んだ写しを求めている。
  • 投稿本文の書き起こし。どの語が社会的評価を下げるのかを一語ずつ対応させる。
  • 確認した日付と時刻。表に書くときは「2026.10.26 03:56」の形に揃える。
  • 同一内容が転載されている他サイトの URL。転載は別案件として申出が必要になる。

03情プラ法の削除申出

2001年のいわゆるプロバイダ責任制限法は、令和6年の改正で「特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律」に改称された。通称は情報流通プラットフォーム対処法、略して情プラ法である。総務省が作成した関係ガイドラインは2025年4月1日施行とされている。

条文内容期限
第22条削除申出を受け付ける方法を定めて公表する電子情報処理組織による申出が可能であること
第23条権利が不当に侵害されているかを調査する遅滞なく
第25条判断の結果を申出者へ通知する申出を受けた日から7日
第26条送信防止措置の実施基準を公表する措置を講ずる日の14日前まで
第27条削除した旨と理由を発信者へ通知する遅滞なく
第28条申出の受付状況と対応状況を公表する毎年一回

第25条の本文は「申出を受けた日から十四日以内の総務省令で定める期間内」と書くが、実際の期間は施行規則第16条で7日と定められている。14日は法律が許す上限であって、運用上の期限ではない。第26条の公表期間も施行規則第17条で14日とされている。

期限が及ぶ相手

この期限が及ぶのは第20条第1項で指定された事業者に限られる。総務省の公表によれば、2025年4月に Google LLC、LINEヤフー、Meta Platforms、TikTok、X Corp. が、5月にドワンゴ、サイバーエージェント、爆サイ.com を運営する湘南西武ホーム、Pinterest が指定された。5ちゃんねるのように指定されていないサイトは期限の対象外である。

04掲示板ごとの受付方法

同じ誹謗中傷でも受付方法はサイトごとに別物で、提出方法を外すとそれだけで受け付けられない。文案より先に窓口の条件を読む。

サイト受付方法注意点
5ちゃんねる削除要請の入口から削除要請板またはメール誹謗中傷・私生活情報、警察に相談中の案件、削除命令の判決を得た案件はメール受付
爆サイ.com本人確認済アカウントでログインして法的申請実印での押印と3か月以内に発行された印鑑登録証明書が必要
ホスラブ削除依頼フォームのみ削除は96時間を目処。フォーム以外の依頼は受け付けないと明示
したらば掲示板弁護士・法務関連の申請名誉毀損・プライバシー関係は書面のみの受付。精査に約2週間
Google マップビジネスプロフィールから報告審査は通常数日。違反なしの判定には1回限りの再審査請求
代行できない範囲

ホスラブは、削除請求の代理・代行を業として行うことは弁護士法72条の非弁行為に当たるとして、そのような請求には一切応じないと明示する。削除の請求行為そのものは本人が行うか、弁護士に依頼する。事務の支援と、本人に代わって請求することは別である。

05送信防止措置依頼書

窓口が整備されていない相手には、情報流通プラットフォーム対処法ガイドライン等検討協議会(旧プロバイダ責任制限法ガイドライン等検討協議会)が公開している書式を使う。名誉毀損・プライバシー関係の書式は 協議会の関連情報サイトから入手できる。使うのは書式①-1「侵害情報の通知書兼送信防止措置依頼書」である。

  • 掲載されている場所。URL のほか、電子掲示板の名称、板内の書込み場所、日付、ファイル名まで書く欄が用意されている。
  • 掲載されている情報。何が書かれているかを、引用ではなく事実として記述する。
  • 侵害されたとする権利。名誉毀損、プライバシーの侵害などを明示する。
  • 権利が侵害されたとする理由。被害の状況まで書く欄で、ここが判断の中心になる。
  • 住所・氏名の記名と押印、電話番号と電子メールアドレス。

太枠内に記載した内容は、プロバイダから発信者にそのまま通知されることに同意する前提で作られている。氏名を発信者へ開示してよい場合は所定の欄に○を記入する運用で、○がなければ氏名開示に同意していない扱いになる。

7日の照会

プロバイダが発信者に同意を照会し、照会を受けた日から7日を経過しても同意しない旨の申出がなければ、削除しても発信者への損害賠償責任を負わない(情プラ法第3条第2項第2号)。相手が即答しないのは、この待機期間を踏んでいる場合がある。

06口コミサイトの削除

口コミは掲示板と違い、サイト側のポリシー違反として処理される比重が大きい。Google のユーザー投稿コンテンツのポリシーは、なりすまし、ハラスメント、誤解を招く内容、本人の同意のない個人情報、虚偽のエンゲージメントを禁止する。虚偽のエンゲージメントには、実体験に基づかない投稿、対価を受けた口コミ、一人のユーザーが複数アカウントから行う投稿が含まれる。

  • Google マップ。ビジネスプロフィールの「クチコミを読む」から報告する。審査は通常数日で、違反なしと判定された場合に限り1回限りの再審査請求ができ、条件を満たす口コミを最大10件まで選べる。
  • 気に入らないという理由だけの報告は避けるよう Google 自身が求めている。どのポリシーのどの項目に当たるかを一件ごとに対応させる。
  • 転職会議。運営は「原則として口コミの削除は承っておりません」と明記する。一方でガイドラインは、実体験に基づかない投稿、憶測や伝聞、給与や労働時間が現実にあり得ない数値の投稿を原則削除対象とし、個人のプライバシーを侵害すると判断した投稿も削除対象としている。
  • 口コミサイトでは、投稿者が退会しても投稿は残る設計が多い。アカウントの消滅を待つ対応は成立しない。

07名誉毀損と侮辱の成否

刑事の筋を立てるなら、まず条文に当てる。重要なのは社会的評価の低下があるかどうかで、書かれた内容が真実かは成立の段階では問わない。刑法第230条第1項は「その事実の有無にかかわらず」と書いている。

条文行為法定刑
刑法第230条第1項公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損する3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金
刑法第231条事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱する1年以下の拘禁刑もしくは30万円以下の罰金、または拘留もしくは科料
刑法第233条虚偽の風説を流布し、または偽計を用いて、人の信用を毀損し、またはその業務を妨害する3年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金

区別の目安は、具体的な事実が書かれているかである。勤務先や前科のような摘示があれば第230条、罵倒語だけなら第231条の領域になる。虚偽の風説や偽計で店や会社の信用を落とす投稿は第233条の信用毀損及び業務妨害で、個人の名誉とは別の保護法益である。

6か月の告訴期間

名誉に対する罪は告訴がなければ公訴を提起できない(刑法第232条第1項)。親告罪の告訴は犯人を知った日から6か月を経過するとできない(刑事訴訟法第235条)。公訴時効は、長期5年未満の拘禁刑または罰金に当たる罪について3年である(同法第250条第2項第6号)。投稿者が判明した日が起算点になるため、特定が先に進むと時計が動き出す。

08真実性の抗弁

削除も損害賠償も、ここで落ちることが多い。刑法第230条の2は、公共の利害に関する事実に係り、かつ目的が専ら公益を図ることにあったと認められる場合に、事実の真否を判断し、真実であることの証明があったときは罰しないと定める。

  • 公訴が提起されていない人の犯罪行為に関する事実は、公共の利害に関する事実とみなされる(同条第2項)。
  • 公務員または公選による公務員の候補者に関する事実は、真実の証明があれば罰しない(同条第3項)。
  • したがって、本当にあった出来事を書かれている場合は、削除の根拠を名誉毀損からプライバシーや個人情報の側へ組み替えるかを検討する。
  • 死者の名誉毀損は、虚偽の事実の摘示によった場合でなければ罰しない(第230条第2項)。
出す前に疑う

投稿の一部が事実であるとき、全体を虚偽として申出を立てると、相手方からその一点を突かれて申出全体の信用が落ちる。虚偽の部分と事実の部分を分け、虚偽の部分だけを対象に特定するほうが通る。

09発信者情報開示命令

投稿者を特定する手続は、改正法で非訟手続の発信者情報開示命令事件として整備され、東京地方裁判所民事第9部が書式とチェックリストを公開している。要件は情プラ法第5条の二つで、権利が侵害されたことが明らかであること、開示を受けるべき正当な理由があることである。

  • 開示命令。コンテンツプロバイダには投稿時の IP アドレス等、アクセスプロバイダには氏名・住所等の開示を求める。
  • 提供命令。コンテンツプロバイダに対する開示命令と併せて申し立てる。
  • 消去禁止命令。アクセスプロバイダに対して併せて申し立てる。
  • 申立手数料は、開示命令・提供命令・消去禁止命令の申立てごとに各1,000円。当事者が複数ならその人数分の収入印紙が必要になる。
  • 電子申立てはできず、書面で提出する。申立書の写しは裁判所が相手方に送付する。

同部は、情プラ法に基づく発信者情報開示命令事件において投稿記事の削除を求めることはできないと明示し、削除を求める場合は保全命令の申立て等による必要があるとしている。特定と削除は、別の申立てとして立てる。

10削除仮処分と検索結果

任意の申出が止まった投稿を消させる手段が削除仮処分である。東京地方裁判所では民事第9部が保全命令の申立てを扱い、受付、債権者面接、発令係への申立書提出という流れが同部のページに案内されている。

検索結果への対応は、サイト上の削除とは別の手続である。Google は、法律に違反している、または権利を侵害していると思われるコンテンツについて法的な理由による削除リクエストを受け付けている。別に、住所、電話番号、メールアドレス、政府発行の ID 番号、銀行口座番号、署名や身分証明書の写真、医療記録などの個人情報の削除リクエストがある。

  1. 削除してほしいページの URL を入力する。審査対象は提出した URL のみで、出していないページは見られない。
  2. 本人または代理人が申請できる。スクリーンショットの提出を求められることがある。
  3. 完全な削除ではそのサイトが Google 検索に表示されなくなり、部分的な削除では名前で検索した場合に表示されなくなる。
  4. ニュースなど重要または報道価値のある内容と判断された場合は、削除されないことがある。
記録として残る

Google に送った個別の法的通知は、Lumen プロジェクトに送付されて公開されることがあり、通知に関する情報が Google の透明性レポートに掲載される場合もある。送信者の連絡先などの個人情報は Lumen 側で削除されるが、申請の存在自体は外に出る前提で文面を書く。

11削除できない場合

指定を受けていないサイトが任意の申出に応じず、仮処分まで進む費用も時間もかけられない段階は実際にある。取れる手は限られるが、何もないわけではない。

  • 対象を絞り直す。スレッド全体の削除は通らなくても、特定のレス番号だけなら通ることがある。
  • 根拠を替えて出し直す。名誉毀損で否定された投稿が、個人情報の掲載として扱われることがある。
  • 検索側だけ処理する。サイトに残っても、Google 検索の結果から外れれば到達は減る。
  • 転載を止める。元の投稿が残っても、まとめサイトや他掲示板への転載を一件ずつ消すほうが総量は下がる。
  • 記録を続ける。追加の投稿が重なれば、継続性が示せて仮処分や刑事の筋が立ちやすくなる。
  • 新しい申出には過去の受付番号を添える。同一案件として扱われ、判断が早くなる。

サラジムカンパニー(SARAZIM LLC)が担うのは、投稿の記録と特定、各サイトが指定する受付方法の確認、書式の下書きと提出物の整理、Google 検索と Google マップへの申請、転載と再投稿の監視という事務の部分である。法律事務は扱わず、訴訟代理人にはならない。

よくある質問

削除の回答はいつ来ますか

指定を受けた事業者なら、申出を受けた日から7日以内が原則である(情プラ法第25条、施行規則第16条)。指定されていないサイトに期限はない。

書かれた内容が本当でも削除できますか

名誉毀損としては難しい。刑法第230条の2の真実性の抗弁が立つため、プライバシーや個人情報の掲載という別の根拠に組み替えるかを検討する。

スレッド全体を消せますか

原則としてレス番号単位である。ホスラブはスレッド全体の削除は全てがガイドラインに反するか削除人の判断によるとしている。

罵倒だけの書き込みはどうなりますか

具体的な事実の摘示がなければ侮辱罪(刑法第231条)の領域で、1年以下の拘禁刑もしくは30万円以下の罰金、または拘留もしくは科料である。

会社への口コミは名誉毀損ですか

虚偽の風説や偽計で信用を毀損し、または業務を妨害した場合は刑法第233条に当たりうる。個人の名誉毀損とは別の条文である。

告訴はいつまでにすればよいですか

名誉に対する罪は親告罪で、告訴は犯人を知った日から6か月以内である(刑事訴訟法第235条)。

開示命令で投稿も消えますか

消えない。東京地方裁判所民事第9部は、開示命令事件で投稿記事の削除を求めることはできず、削除は保全命令の申立て等によると説明している。

代理で削除請求してもらえますか

請求行為そのものは本人か弁護士である。ホスラブは事業者による削除請求の代理・代行を弁護士法72条の非弁行為として応じないと明示している。

確認した出典

公開2026-10-26
最終更新2026-10-26
閲覧時間約13分

本稿は一般的な情報であり、法的助言ではない。結論は個々の事実関係、相手方や裁判所の判断によって変わり、特定の結果を約束するものではない。プラットフォームの方針や法令上の義務は変わるため、記載は掲載日時点で確認した内容である。本文中のサービス名はそれぞれの権利者の商標であり、サラジムカンパニー(SARAZIM LLC)はこれらと提携関係にない。サラジムカンパニー(SARAZIM LLC)は法律事務を取り扱わないため、法的助言が必要な場合は弁護士に依頼すること。

CASE INTAKE

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サラジムカンパニー(SARAZIM LLC)は、上記の事務作業を支援する。投稿の記録と特定、各サイトが指定する受付方法の確認、書式の下書き、Google 検索と Google マップへの申請、転載と再投稿の監視まで一連で扱う。相談内容は外部に出さない。

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